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2010年12月29日水曜日

歳末 The year-end



「ララちゃん、今年も暮れるね」
「いい年でしたか?」
「うーん、社会的には政権交代した後のゴタゴタでいい方向が見えない。一方で、はやぶさが宇宙旅行から戻って来るなど嬉しいこともあったね。
問題はいっぱいあるけど、第二次大戦後65年間も日本が戦争に巻き込まれていないのはいいことなんだよ」

・多事多難 良き事少なき 年暮れぬ (素粒子)

 The year-end has come. Looking back now, there were so many social difficulties and a few goodness in this country.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM, zoom
(写真は六本木ヒルズ屋上から夕暮れの東京湾方向を望む)

2010年12月25日土曜日

降誕祭 Christmas


「お父さん、クリスマスってキリスト様の誕生日なんだよね」
「そうそう、敬虔なクリスチャンは家族で静かに祝うんだって。そして新年まで長い休暇に入る」
「でも、日本ではクリスチャンでない人達も賑やかに祝ってるじゃない?」
「いささか商業主義に乗せられているみたいだけど。
クリスマス・イブは恋人たちのお泊りする日になったと聞いたらキリスト様も赤面するだろうね」

・商魂に 取り込まれたり 降誕祭 (素粒子)

Deviating from its religional meaning, Christmas has incorporated with commercialism deeply.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM, zoom

2010年12月23日木曜日

冬至 The winter solstice


「お父さん、読書なの?」
「うん、12月22日は冬至で一年のうちで最も夜が長いし、23日は天皇誕生日で、ゆっくり冬籠りしながら読書するのにいい季節だね」
「何を読んでいるの?」
「するめみたいな本なんだよ。面白味はないけれど、齧っているうちにじんわり味が出てくる。これは“SEIN UND ZEIT “ (von MARTINE HEIDEGGER)。以前から時間があったら読もうと思ってたんだ」

・じっくりと 哲学書読まん 冬籠り (素粒子)

 Eventually I have an enough time to read some philosophy books in original word in this winter, after retirement.

EOS40D, 24-105mm/F4L IS USM, zoom

2010年12月16日木曜日

日本航空 Japan Air Line



「ララちゃん、お父さんはね、きのう撮影会で羽田空港に行ってきたんだよ」
「この間も行ったんじゃなかった?」
「そう。今回、日本航空の飛行機が大型から中型機になってしまった変化を感じたね。かつてのナショナル・フラッグ・キャリアも盛者必衰を地でいくようなものだ」
「どうしてそうなったの?」
「やはり、親方日の丸のおごりと放漫経営の結果じゃないのかね」

・日航機 世の逆風に 飛び立ちて (素粒子)
Japan Air Line is facing serious financial diffuculties, but still continue its activities.

EOS40D, EF70-200mm/F4L USM, zoom

(写真は中型になったJAL機の離陸と、その下に建設中のスカイツリー)


2010年12月12日日曜日

銀杏の枯れ葉 Scatterd ginkgo leaves


「北風が吹いて寒くなってきたね、ララちゃん」
「おおさむ、こさむ~  ♪」
「ララは気楽でいいね。今日は寒くなる話をしよう。
ララもお父さんも歳とってきたように、国家も歳をとってきてるんだってさ」
「えっ、国が歳をとるってどういうこと?」
「うーん、国の色々な仕組みや制度が時代に合わなくなってきているとか、元気がなくなってきているとか、必死さがなくなりつつあるとか」
「「坂の上の雲」の時代が上り坂だったとすれば、今は下り坂ということ?」
「そうだね。日本もやがてかつて大航海時代の栄華を誇ったポルトガル、スペインなどと同じような軌跡を描くのかな」

・朔風に 銀杏散り敷く 師走かな (素粒子)

The garden of Buddhist temple was scattered with fallen ginkgo leaves, blowing in the north wind in December.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2010年12月10日金曜日

ララのお昼寝 Lara's afternoon nap



今日のララは散歩で歩き疲れてお昼寝です。
外は木枯らし。時々寝言を言うのは、何か夢をみているのでしょうか。

・木枯らしを 夢に聞きつつ 仮寝かな (素粒子)

Lara-chan takes an afternoon nap after walking, hearing cold winter wind in her dream.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2010年12月5日日曜日

観音様 Kannon (a buddhist of mery and salvation)



「お父さん、観音様の像があるけどどんな仏様なの?」
「ララちゃんやお父さんや諸々の衆生の悩みを聞いて、色々な苦しみから救って下さる有難い仏様なそうだよ」
「そう言えばやさしい顔をしているね。
実はお父さんは観音様の肉感的なプロポーションに興味があるんでしょ。冬が近いけど薄着で寒くないのかしら?」
「おっとと!ララちゃんは人の心がわかるのかな。今日は小春日和で暖かいから、きっと冬支度をしていらっしゃるだろうよ」

・小春日や 観音さまも 冬じたく (素粒子)
In mild autumn weather day, Kannon also prepares for comming cold winter.

EOS40D, EF70-200mm/F4L USM zoom

2010年11月27日土曜日

紅葉・黄葉 Red and yellow leaves




「ララちゃん、珍しく小春日和だから森林公園に行こうよ」
「嬉しいな。久しぶりだね」

「うーん、夏がひどく暑かったせいか紅葉がイマイチだけど、中にはきれいな葉もある」
「どうして秋になると木の葉に色がつくの?」
「きっと、冬が来る前に命を燃やし尽くしているんだろうね」

・錦秋や 木々の命の 燃ゆるとき (素粒子)
 The leaves turn to red and yellow, it is a delightful time of these trees before cold winter.

EOD40D, EF24-105mm/FL IS USM

2010年11月21日日曜日

神戸・三宮 Kobe-sannomiya




「ララちゃん、お父さんは神戸に行って来たんだよ」
「15年くらい前に大地震のあったところ?」
「うん。もう表面的には全く大地震の影響が感じられないくらい、完全に復興しているね。だけど、話を聞くと当時の事が生々しくよみがえってくるみたい」
「関東にもそのうち大地震が来るんでしょう?」
「そうだね、関東大震災があってから87年も経ち、次の大きいのが来る周期に入っているかもね」

・震災の 翳りも見えぬ 神戸かな (素粒子)
Kobe has been reconstructed at surface from destruction of the big earthquake, but people do not forget their grief.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

(写真上は元町の素敵なお店のウインドウ・ディスプレー、中は夕陽に映える神戸港(メリケン波止場より)、下は桟橋についた豪華客船)

2010年11月20日土曜日

山茶花 Sasanqua




「生垣の山茶花が咲き始めたね、お父さん」
「そうだね、異常に暑い夏があっても、ヨーロッパの金融危機があっても中東の紛争があっても自然はめぐり山茶花が咲く。ララちゃん、これは素晴らしい自然の摂理なんだよ」
「お父さんの頭が薄くなるのも、自然の摂理なの?」

・山茶花や 世は遷ろえど そっと咲き (素粒子)
Though the world has been changed, sasanqua blooms quietly.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2010年11月14日日曜日

柚子 Yuzu (a kind of citrus fruit)


「あのソフトボールくらいの大きな黄色い実は何でしょう、夏ミカン?」
「お父さんも分からなかったけど、人づてに聞くと柚子なんだってさ」
「ピンポン球くらいの小さなものしか知らなかったから、ビックリね」
「冬になる前の穏やかな小春日和の中に、こんなのが実っているのを見ているだけで嬉しくなるね.
尖閣列島も北方四島も円高問題もしばし忘れる」

・小春日や 柚子たわわなる 穏やかさ (素粒子)
Yuzu loaded down in calm autumn, it makes my heart warm and rich.

EOS40D, 24-105mm/F4 IS USM

2010年11月6日土曜日

東京国際空港 Tokyo international airport




「ララちゃん、昨日ついでがあったので出来たばかりの東京国際空港を見てきたよ」
「どうでした?」
「うん、ちょっと狭いけど良く考えて設計された空港だね。交通の便がとてもいいし、駅を降りてすぐにチェックイン・カウンタがあってアクセスがいい。それに」
「おまけがあるの?」
「エスカレータで上の階に上がると正面に赤い能舞台があって、能を舞っていたんだ。ビックリしたね。その両脇には江戸時代の雰囲気で統一されたお店がずらり。緋毛氈を敷いたお休み処まである。
欧米風の画一的な空港でなく、日本を主張してとてもいいね」
「いいな、ララも海外旅行したいな。連れてってよ、お父さん」

・秋天に 心躍るや 新空港 (素粒子)
My heart leapt with joy visiting Tokyo international airport, newly established with Japanese style.

EOS40D, 24-105mm/F4L IS USM

2010年11月4日木曜日

青鷺 Blue heron



「朝晩寒くなってきたね、ララちゃん」
「散歩の時に足が冷たいよ、裸足だもの。
--- あれ、あそこの川底に大きな鳥さんがいるよ」
「あれは、青鷺。
孤高の哲学者か高僧のようで、風格があるよね」

・朝寒や 孤高の青鷺 凛と立ち (素粒子)
A loner blue heron looks like a philosopher stands strictly in cold morning.

EOS40D, 70-200mm/F4L USM

2010年10月25日月曜日

秋の蝶 Autumn butterfly



「久しぶりにいい天気だ。散歩に行こうか、ララちゃん」
「ルンルン気分だね。あっ、あそこにちょうちょが飛んでる。秋なのに!」
「そうだよ。秋だって蝶は飛ぶんだ。でももうすぐ冬になるから、精一杯いまを生きて欲しいね。お父さんも人生の秋だから、あれを見ているとわが身のようでじーんとくる」

・冬近し 命燃やせよ 秋の蝶 (素粒子)
An autumn butterfly, be live with all his might, because cold winter will come soon.

EOS40D, EF70-200mm/F4L USM

2010年10月20日水曜日

十三夜 Pre-full moon


「お父さん、今日の十三夜の月も雲の陰でおぼろにしか見えないね」
「うーん、1カ月前の十五夜も無月だった。今年はいい月とのめぐり合わせが悪いのかな」
「暑さが厳しかったのに、さすがにもう朝晩は冷え込んできたし---」
「今宵は月見が出来ないけれど、田舎から送ってきたサトイモで芋の子汁を楽しむとするか」

・温かき 芋煮うれしや 十三夜 (素粒子)
To our regret, we could not see pre- full moon because it was hidden in clouds, so we enjoyed hot taro-imo dishes.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM, zoom
(十三夜の月のかわりにコスモスの花を)

2010年10月12日火曜日

ミドルワールド Midle-world



「ララちゃん、ミドルワールドって知ってる?」
「何のこと?」
「それはね、「現世と死の国の間にあって、現世に心残りのある人の魂がさまよう場所」なんだってさ。
NHKラジオの英語劇「リトルチャロ・2」では子犬のチャロが飼い主を探してミドルワールドを訪ねるんだ」
「そうなんだ。仏教の中有(死後49日までの現世と来世の間を魂がさまよう期間)に似ているみたい」
「仏教では49日という時間、ミドルワールドは場所(空間)だね。
いずれにしても、死後しばらくは魂が時空をさまようのだ」

・秋の日や 滲み入るごとき 柔らかさ (素粒子)
In autumn day, the sun is shining soak into the Jizo softly.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM
(写真を差し替えました)

2010年10月5日火曜日

金木犀 Kinmokusui-blossums


「ララちゃん、庭の金木犀の花が咲き始めていい匂いがするね。
 夜の匂いは一段と魅惑的だ」
「どうしてこんないい匂いかしら?」
「何故かは知らないけれど、この匂いはなんとなく善い事が起りそうな気にさせる」
「もしかして、ララのお嫁入りとか?」
「うむ、生まれてから11年目だから人間の歳に換算すると
 -----It’s too late」

・善き予兆 金木犀の 香りかな (素粒子)
The smell of Kinmokusui-blossums forcast us a happy events.


EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2010年10月1日金曜日

彼岸花 A spider lily


「今年も彼岸花の咲く時期になったね、お父さん」
「そうだね、だけどあの花はあんまり好きじゃないんだよ」
「どうして?」
「地面から茎が出て、葉っぱがなくていきなり花が咲く。
まるで地下の黄泉の国から茎が伸びて咲く花みたいで怖いんだ」

・冥府より 咲き出る如し 彼岸花 (素粒子)

A spider lily blooms as if it came from underworld.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2010年9月27日月曜日

川遊び Playing in the river



「お父さん、あんなに満々と流れていた川の水がなくなり、川底が見えるよ」
「秋になって稲が稔り、水田に水を流さなくてもよくなったからね。
ご覧、子供たちが川底の小魚を追いかけて遊んでいる」
「小学生から学習塾に行く子が多いけど、こんなに無心にどろんこになって川遊びする野生の子らもいるんだ」
「ララちゃん、日本の未来もまだまだ捨てたものでもないかもね。どろんこになって遊ぶ子は頼もしい」

・川底の 小魚追うや 秋日和 (素粒子)
In Autumn day, boys and girls are playing in the river to catch small fishes.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM zoom

2010年9月22日水曜日

雨月(ブログ100回記念日) Full moon behind the cloud



「ララちゃん、今日は中秋の名月のはずだったけれど残念でした。雨降りだもの。中秋の名月なのに雨で見えないのを雨月と言うんだって」
「うーん、見たかったのに--- 。
月といえば藤原道長の “この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば” という短歌があるよね」
「おや、ララちゃんも知っているんだ。偉いね。
これは、権力闘争の果てに摂関政治の頂点に立った感慨を歌ったものだろうね。ちょっとえげつない感じがする」

・望月の やがて欠けるを 彼知るや (素粒子)
Did Mr. Michinaga Fujiwara (Great authority in Heian period) know the full moon would be wanted?

(写真は前日の小望月。空にはまだ青みが残っている。秋雨前線があるため天気は下り坂で、すでに空気中に湿気を含んでいるので月面は赤みを帯び、輪郭がかすんでいる)
EOS40D, EF70-200mm/F4L USM zoom

2010年9月18日土曜日

地域の秋祭り Domestic autumn festival



「ララちゃん、虫の音に混じって笛や太鼓の音が聞こえるよ。今日は地区の秋祭りの宵宮なのだ。行ってみようよ」
「もうそんな時期なの?今年はいつまでも暑くて夏みたいだったのに」
「そうだよね。大変な夏だったけど無事乗り切った訳だ。もうすぐお彼岸だし、一息つけるね」

・酷暑過ぎ 祭り囃子も 軽やかに (素粒子)
As passsed fiercely hot in this summer, the sound of a flute in the autumn festival spreading lightly.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM, zoom

2010年9月11日土曜日

白樺の回廊 Corridor of white birch at Biei, Hokkaido


「富良野・美瑛を愛した写真家がいたんだって、お父さん?」
「前田真三という写真家がいたんだ。廃校になった美瑛の小学校を買い取って自分の写真展示館「拓真館」にして無料で開放している。一緒に行った友達が心酔しているので、お父さんも連れて行ってもらったんだ」
「どうでした?」
「いや、実に素晴らしい写真ばかりだった。あんなふうに撮れたらいいと勉強になったね。
その建物の裏には白樺の回廊があって、写真の感動を語りながら歩くのにいい雰囲気だったよ」

・新涼や 美瑛愛せし 写真家あり (素粒子)
We remember a famous photographer Mr. Shinzo Maeda who loved the scenery of Biei in early Autumn days.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM zoom
(写真は拓真館裏の白樺の回廊。モーツアルトの音楽でも聞こえて来そうな --- )

2010年9月8日水曜日

富良野・美瑛 Furano/Biei in Hokkaido



「お父さん、北海道に撮影旅行に行ってたんだね」
「うん、札幌で40数年ぶりに学生時代の寮生の集まりに出て、ついでに富良野・美瑛まで撮影旅行に足を伸ばしたんだよ」
「いい景色はありましたか?」
「そう、十勝連山や芦別岳、日本離れしたなだらかな丘陵地帯が美しかったな。この地を愛した写真家前田真三の展示ギャラリー「拓真館」を見学して感動したね」

・秋天や 北の大地の 無人駅 (素粒子)
There is an unmanned station in Northland, under large and clear fall sky.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM, zoom
(写真上は芦別岳。下は富良野と美瑛の間の美馬牛(びばうし)という無人駅にて。ローカル線で一両のディーゼルカーが運行している)

2010年9月1日水曜日

虫の音 Sound of cricket


「お父さん、いつまで暑さが続くのかしらね?」
「暑さ寒さも彼岸までという言い伝えがあるから、あと三週間くらいかな」
「もう我慢も限界。心頭滅却すればなんて嘘」
「でも、夜になると庭で沢山の虫が鳴いている。耳を澄ませていると、虫の交響曲に引き込まれて自分も自然の一部だと思うね」

・夜の闇に 虫の音満ちる 晩夏かな (素粒子)
The dark of night filled with sound of cricket in late summer.

EOS40D, EFS17-85mm standard zoom

2010年8月24日火曜日

処暑 Hot summer has passed


「お父さん、隣町の館林では昨日の最高気温が38.5℃あったんだって」
「ここもそれぐらいあるよね。処暑も過ぎたと言うのに、一向に暑さが納まらない。ララちゃんも夏バテで体重が10%も減ったね。ダイエット成功かな?」
「やっぱり地球は暑くなっているのかな」
「でも季節はめぐり、酔芙蓉も咲いているし法師蝉も鳴いている。秋は忍び寄ってきているんだ」

・処暑すぎて 無聊まぎらす 法師蝉 (素粒子)
Peak of hot summer has passed, voice of Houshi-cicada release us from ennui.

EOS40D, Sigma105mm/F2.8 macro

2010年8月16日月曜日

旧盆 Bon-Traditional ceremony of Buddist in August


「ララちゃん、人の世にはお盆という行事があるんだよ。今は月遅れのお盆なの。8月13日に死んだ人の御霊をあの世からお迎えして一緒に過ごし、16日に送る。仏教の行事だけど、他の宗教ではどうなんだろうね?」
「へえ、死んでもあの世から帰って来られるんだ!」
「もしララが死んでも大丈夫。ちゃんとお迎えしてあげるよ」

・盆灯の 揺らぐ灯影や 先祖おり (素粒子)
The light of Bon-lantan fluctuate as if ancestry people were here.

EOS40D, EFS17-85mm/standard zoom

2010年8月12日木曜日

キバナコスモス Yellow cosmos-blossom


「ララちゃん、暦の上では立秋が過ぎたのに暑いね」
「暑いと言ったら暑くなるんだから、罰金!」
「不思議なもので、いつまでも夏の暑さが続くと思っていてもいつの間にか季節が巡るんだね。
ほら、あそこにもうキバナコスモスが咲いているよ。やはりそこまで秋が来ているんだ」

・日盛りに 秋の気配や 黄コスモス (素粒子)
The yellow cosmos-blossom, it shows a Autumn sign in high sunshine.

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro

2010年8月9日月曜日

立秋 The beginning of Autumn


「ララちゃん、昨日8月8日は暦の上では立秋と言って もう秋なんだって」
「信じられない!まだ真夏日が続いているのに。毎日熱中症になりそう」
「でも空の雲を見たら、なんとなく秋の気配がするね。九州の南には台風も来ているというし---」

・雲見れば 炎暑の中に 秋の影 (素粒子)
Viewing with clouds, it apears a sign of Autumn in scorching sun.

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8

2010年8月4日水曜日

帰郷 Homecomming


「ララをペット屋さんに預けてどこに行ってたの?」
「お父さんの田舎の盛岡に墓参りに。お盆にはちょっと早かったけれど、親戚縁者にも亡くなる人が多かったからね。ララは一人で淋しかったかな」
「墓参りだけなの?」
「毎年帰郷する度に小学校の同級生が集まってくれて、楽しい酒盛りもあるんだよ。
それにしても、田舎の緑の景色に染まると不思議に穏やかな気持ちになるね」

・ふる里の 山河に溶け入る 帰郷かな (素粒子)
I went hometown after long absence, then my heart filled with delight sawing the mountain and river.

EOS40D, EFS17-80mm/standard zoom
(写真は、車窓から撮った郷里の青々とした水田とその背後の森。見ていると、その中に身も心も溶け入ってしまう)

2010年7月27日火曜日

赤い月 Red moon


「お父さん、日中はとっても暑かったけど、夜になったら少し楽になったみたい」
「ご覧、真っ暗な空に満月が昇ってきた! 赤い月だ。空気中の湿度が高いからかな」
「虫の音は聞こえないけれど、夏草やサルスベリ、ノウゼンカズラなどのむせ返るような匂いが夜の闇に満ちみちているね」
「おお、ララにも詩の心があるんだね」
「詩の心じゃなくて、単に嗅覚が鋭いだけなの」

・炎暑熄み 満月赤く 夜の匂い (素粒子)
The drought heat has stopped at night, then the moon turn tored and it smells night fragrance.

EOS40D, EF70-200mm/F4 USM, zoom

2010年7月23日金曜日

うちわ祭り Uchiwa festival in Kumagaya




「ララちゃん、暑さに参ったかな?」
「暑さで有名な熊谷、館林に隣接しているのにここ行田はどうしてお天気の時間に取り上げられないの?」
「それは簡単なことで、ここには気象台も測候所もないからさ。だけど暑さに変わりはないね」
「熊谷では、7月20-22日はうちわ祭りなんだって」
「お父さんも久しぶりに出かけたんだ。すごい人出だったよ。70万人とか」

・炎帝も ともに戯る 祭りかな (素粒子)
The king of scorching sun enjoy together with people at the Uchiwa festival.

EOS40D, EFS17-85mm/standard zoom

2010年7月18日日曜日

夏つばめ Summer swallow


「ララちゃん、やっと梅雨が明けて夏到来だね!つばめがあんなに気持ちよさそうに水田の稲の上を飛び回っているよ。夏が来て嬉しそうだ」
「毛皮を着ている身では、夏が来ても嬉しくないの。特に北関東のこの辺りは毎日猛暑日になるんだから死にそう。ララは生後11年になるから暑さが身にこたえる」
「それはお父さんも一緒だね。もはや、お互い老体だからな」

・夏つばめ 青田の上に 弧を描き (素粒子)
Summer swallow flying arched high on the green rice field.

EOS40D, EF70-200mm/F4L USM, zoom

2010年7月9日金曜日

半夏生(はんげしょう) Hangesho - a half white leaf


「あの白い葉っぱは何?」
「あれはドクダミの仲間で「半夏生」と言うんだって、ララちゃん」
「なんだか変わった名前だね!」
「半夏生とは、天文学的には天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日(かつては夏至から11日目)で7月2日頃を言うらしい。この時期になるとこの花の葉っぱの半分程が白くなるので、女の人が顔半分化粧したのにみたてて「半化粧」とも言うんだってさ。どちらも同じ発音で面白いね」

・半夏生 木暗闇より 浮きいでて (素粒子)
Hangesho appeared through the darkness among trees.

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro

2010年7月5日月曜日

梅の実 The fruit of Ume


「梅雨で毎日蒸し暑くて、毛皮を着ているララちゃんは大変だね」
「もう、毎日ぐったりです。散歩は朝と晩の涼しい時だけで、あとはお昼寝」
「九州では大雨で被害が出ているんだって。こちらでも、長雨のために収穫し忘れた梅の実も黄ばんできているね」

・すでに夏 残りし実梅 黄ばみたり (素粒子)
Summer has come, some of the ume (Japanese apricot) left behind harvest already turn to yellow.

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro

2010年6月27日日曜日

村田先生 Professor Murata


「お父さん、しばらく出張でしたね」
「講演で、東京・関西方面に出かけていたんだよ。大阪では時間を作って学生時代の恩師にもお会いできて嬉しかったね」
「どういう先生でした?」
「ご専門は光学情報処理(ララちゃんには難しいかな?)。ドイツ帰りの厳格な先生で、学生の頃のお父さんは目立たない生徒だったのに、定年を過ぎた今に至るまで親しく接して下さる。85歳になられて、厳しかった先生も好々爺だね」

・緑陰に しばし語らふ 師弟かな (素粒子)
Both of the grown older teacher and his student have a pleasant talk in the shade of a tree.

先生のお写真は、銀塩写真からデジタル化したもの

2010年6月18日金曜日

はやぶさ HAYABUSA - A Japanese space ship which took back some materials from other planet


「お父さん、「はやぶさ」ってすごいんだね!はるか宇宙のイトカワまで60億キロメートルも旅して地表の成分を持ちかえったとか」
「うん、お父さんの研究所のお隣りのJAXAは頑張ってるな。偉いよ」
「で、この白い花房は何なの?」
「オーストラリアのウーメラ砂漠に落下してくる「はやぶさ」が流星みたいだったと言うから、こんな感じだったのかと思って」

・成せばなる 大和魂 ここにあり (素粒子)
HAYABUSA shows a Japanese spirit that "Where there is a will, there is a way".


「ララちゃん、「はやぶさ」ってそのほかにもすごいんだよ!2011年3月から東京―新青森間で運用開始する新幹線も「はやぶさ」(最高時速300km/h)、かつての日本陸軍の名戦闘機も「隼」だったのさ」

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro

2010年6月10日木曜日

あじさい A hydrangea


「お父さん、紫陽花が咲き始めたね。梅雨が近いのかな?」
「そうだね、紫陽花の花は色々な色に変わるものらしい。土地の性質にもよるんだって」
「実際に見てみないと綺麗さはわからないね」
「いや、ララちゃん、“On ne voit bien qu'avec le cœur. L'essentiel est invisible pour les yeux.” (Le petit Princeより)」ということもある」
「えっ、なあに?」
「心でしか見えない、大切なことは目にはみえない、ってこと」

EOS40D, Sigma105mm/F2.8 macro

2010年6月3日木曜日

早苗田の中の街


「お父さん、大変!田んぼの中に街がある!」
「ララちゃん、あれはもしかしたら虚の世界かも知れないよ」
「虚ってなあに?」
「数学でいう複素数には実数部(real part)と虚数部(imaginary part)がある。電磁気学ではよく使うんだ。早苗田の水面に逆さに映っている街は現実世界の虚数部で、あの世かもね」
「お父さんの言う事は、いつも怪しいんだから。眉にツバして聞きます!」

・虚の世界 逆さに映るや 早苗田に (素粒子)

EOS40D, Canon EF70-200mm/F4L USM, zoom

2010年5月26日水曜日

卯の花



♪ 卯の花の匂う垣根に ホトトギス早も来鳴きて 忍音もらす 夏は来ぬ・・・・♫

「ララちゃん、あれが卯の花だよ」
「白い儚げな花なんだ。これが初夏の花なの?」
「そう、茎が中空になっている空木(うつぎ)に咲く花だ。お父さんの田舎では、現世と黄泉の国の間に咲く花とされている。この木で釘を作り、棺の蓋を閉じる釘として使ったんだよ」

・卯の花や 棺に釘さす 音悲し (素粒子)

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro
写真はバイカウツギの花