ページ

2011年2月26日土曜日

国際単位系の改定(2), Revision of the International System of Units(2)



「お父さん、この間の話なんだけど、どこのひま人がそんな研究をしているの?」
「大きく分けて二つの方法で、単独あるいは共同で英、米、独、日、伊などの国立計量標準研究所(National Metrology Institute)のグループが長いこと研究して、ようやく一致するようになってきたのだよ。日本の寄与も大きい」
「どうしてプランク定数(h)が変わることがそんな大事件なの?」
「例えば、電圧標準は量子力学的効果である交流ジョセフソン効果で実現するのだけれど、n次の量子化電圧は簡単明瞭にn(h/2e)fと表わされる。
ここで、(h/2e)はジョセフソン定数とも呼ばれる。nは整数、eは電子の素電荷、 は超電導状態にあるジョセフソン接合アレーに照射するミリ波(マイクロ波)の周波数だ」
「へえ、ジョセフソン定数の中にプランク定数が組み込まれているから電圧にも影響するのね」
「その通り!ララちゃんは理解が早いね。
同じ様に色々な基礎物理定数の中にプランク定数が組み込まれているから、例え下7桁目にせよ変わることが大事件なのだ。マクロな宇宙からミクロな素粒子まで森羅万象に影響するのだから」

・春寒や 地の塩たりし 科学者よ (素粒子)

No one knows the meaning of the basic scientific studies at this time, but it will be revealed in future.

EOS40D, EF70-200mm/F4L USM, zoom
(写真は、基礎科学に押し寄せる波濤 ---茨城県北茨城市五浦海岸にて)

2011年2月20日日曜日

国際単位系の改訂(1), Revision of the International System of Units(1)


「ララちゃん、今年の秋にお父さんの住んでいる世界では大変動が起こるんだよ」
「何とかの大魔王のお話?」
「いや、怪しげな話じゃない。10月にパリで国際度量衡総会(CGPM)が開かれ、国際単位系(SI)の大改訂が予定されているんだ」
「へえ、どんな事が変わるの?」
「長い間の懸案だったキログラムの定義がいままでの人工物(いわゆるキログラム原器)から普遍的な物理定数(プランク定数)による定義に変わるんだ。プランク定数が再定義されると言ってもいい。
それにともなって、色々な基礎物理定数が再定義されることになる。例えば、電気の分野ではアンペア(A)も見直され、ジョセフソン定数、フォン・クリッツィング定数も。ボルツマン定数が変わるから熱力学温度のケルビン(K)、アボガドロ定数が変わるから物質量モル(mol)も再定義されることになる。
つまり、広く言えば科学の根本に大変動が起こるんだよ」
「それって、人の生き死にや経済問題に関係あるの?」
「うーん、直接は関係ないけどね----」

・基礎物理に 疾風怒濤の 余寒かな (素粒子)

Based on the recent physical studies in Metrology, the Plank constant will be revised in near future. It will bring about a big change not only the basic physics, but also all of natural science.

EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro
(写真は、”冬の桜”)

2011年2月12日土曜日

お雛さま OHINASAMA


「お父さん、お母さんが雛様を飾っているけど、ちょっと早いんじゃない?」
「今頃から3月3日の雛まつりまで飾るものなんだよ。
このお雛様は、お母さんが生まれた時に祖父母に頂いたお祝いなんだって。雛まつりは毎年の楽しみみたいだね」
「お姉ちゃんがもうすぐお嫁に行くから、今年の雛まつりはしんみりだね」

・挙式前 親娘で見入る 雛の顔 (素粒子)

Before the bridal ceremony, parents and daughter look at the face of “OHINASAMA” (Girls’ Festival doll) heartily.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2011年2月5日土曜日

立春 The beginning of spring


「ララちゃん、寒いけど暦のうえではもう春なんだよ。おとといは節分で豆まきをしたし、きのうは立春なのだから」
「そういえば、心なしか寒さが緩んできたような気がする」
「春になったと聞けば、気持ちが明るくなったような気がするね。枯野も寒そうな梢ももうすぐ芽吹くだろう。季節がめぐることは嬉しいね」

春立ちぬ 梢もやがて 芽吹くらん(素粒子)

 The weather is still in winter, but the 4th of February is the beginning of spring in the traditional Japanese calender. The top of a tree will be expected to sprout in near future.

EOS40D, EFS17-85mm/USM, zoom

(写真は、長久寺(行田市)の観世音菩薩像)