ページ

2009年11月29日日曜日

冬桜


「ララちゃん、冬桜が咲いたっていうから見に行こうよ!」
「冬に桜が咲くの?」
「春の桜とは違う種類かも知れないけど---」
「お弁当とお酒持って、ララのおやつも持って、冬の花見かな?」
「いや、ただ見るだけだよ」

「なーんだ、こういう桜なの。なんだか淋しくなるような、儚げな花なんだ」
「こういうものなんだよ。でも冬に桜が見られるなんて素敵じゃないか」

・爛漫の華やぎなくて冬桜 (素粒子)

EOD40D, Sigma 105mm/F2.8 macro

2009年11月27日金曜日

紅葉



「お父さん、今年の紅葉はどうですか?」
「ウーン、夏らしい暑い夏がなくて、今になってもそんなに寒くないから平地の紅葉はいまいちだね。だけど、その気になって良く見ると深紅色の素晴らしい紅葉もあるんだ。もう、残りの日を燃え尽きるくらいの紅葉がね」
「人は色んなニュアンスの色が見えていいな!犬は色彩感覚が鈍いからよくわからないんだ。うらやましい」

・残る日を燃えるが如くもみぢして (素粒子)

・日を透かし満天星もみぢ冬に燃え(風音)


EOS40D, Sigma 105mm/F2.8 macro

2009年11月20日金曜日

仙台にて


「お父さん、また出張だったの?」
「ウン、古巣の東北大学電気通信研究所の共同プロジェクト研究会からお呼びがかかってね」
「ララが聞いても何のことかわかんないや」
「お父さんも、ところどころ若手研究者の発表内容がわからないところがあってね、歳を感じたな。懇親会の乾杯の音頭をとるくらいしか能がないよ」
「で、おみやげは?」
「はいはい、ちゃんとララの好きな”ずんだ餅”を買ってきましたよ」

・なつかしき街にたたずみ秋時雨 (素粒子)

・安達太良の鬼塚哀し雁渡る (同)

EOS40D, Canon EFS17-85mm, zoom

2009年11月16日月曜日

白鷺


「あっ、川底に鶴がいるみたい!」
「ララちゃん、あれはね鶴じゃなくて白鷺だよ」
「あの純白の鳥が降り立つとドブ川が明るく華やぐから不思議だね。掃き溜めに鶴との例えもあるし」
「おや、ララちゃんそんな事知ってるんだ。偉いね。それじゃ来年から小学校に上がるかい?」

・舞い降りて川辺華やぐ白鷺か (素粒子)

EOS40D, Canon 70-200mm/F4L USM

2009年11月14日土曜日

銀杏の落葉


「ララ、寒くなってきたね。犬は寒くなると嬉しいんだろ」
「ウン、寒い方が元気になる。いろいろな木の葉が色づいて晩秋の気配だね」
「お父さんの職場の銀杏並木も、目が覚めるような黄葉とその落ち葉がきれいなんだ」
「いいな、ララも行ってみたいな」

・金色に落ち葉散り敷く銀杏路(素粒子)

・曇天を明るう銀杏落葉かな(風音)


EOS40D, Canon 24mm/F2.8 wide zoom

2009年11月9日月曜日

青鷺


「お父さん、最近散歩の時に見かける大きな鳥は何?」
「じっとしているあの鳥か?あれは青鷺だね。小魚が寄ってくるのを辛抱強く待ち、パクッと食べるんだって」
「群れずに、一羽でゆうゆうとして風格があるね。アッ、飛んで行った。今度は電柱のてっぺんに留まったよ」

・「族議員 カラスをサギと 言い募り」

・「時が経ち サギからカラスへ 素地を出し」

・「族議員 事業仕分けで 出番なく」

「お父さん、それは俳句なの?」
「いや、初めて作った川柳のつもり」
「川柳じゃなくて、単なるダジャレじゃないの!しょうがないんだから」

EOD40D, Canon zoom 70-200mm/F4L USM

2009年11月7日土曜日

九州撮影小旅行




「お父さん、お帰りなさい。九州に行ってたんだね。楽しかった?」
「ララ、お父さんはお仕事で出張だったんだよ。ついでに休暇をとって、友達に案内してもらった撮影会は楽しかったね」
「撮影会はどんな所に行ったの?」
「まず、福岡県糸島郡の海岸沿いにある二見が浦。ここには伊勢志摩の夫婦岩みたいなペアの岩があってしめ縄が張ってある。それから山の方に入り、紅葉で有名は雷山神社。残念ながら、まだ紅葉にはちょっと早かったな。こういうのを薄紅葉と言うんだって。それからまた山に分け入り、白糸の滝。これは女性的な素敵な眺めだったな」
「自分だけ楽しんでずるい!お土産はあるんでしょうね!」

・「夫婦岩 神の旅立 浪しづか」(風音)

・「我が想い 至らざりしか 薄紅葉」(素粒子)

Nikon D200, Sigma 18-125mm/F3.8-5.6 DC OS HSM