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2012年6月28日木曜日

夏旅 Summer excursion



・夏旅や 束の間忘れる 憂き世かな (素粒子)


Travellers forget fleeting life briefly while in summer excursions to the shore.

EOS40D, EF70-200mm/F4L USM

2012年6月21日木曜日

夏至 The summer solstice



・夏至来る どこか明るき 朝つれて (素粒子)

The summer solstice has come, bring somehow a light morning.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2012年6月20日水曜日

青嵐 Wind blowing through verdure



「ララちゃん、いまファウスト(相良守峯訳)を読みかけなんだけど、銀座シネスイッチに映画「ファウスト」が来ているというので見て来たんだ」
「へえ、どうでした?」
「それが、ゲーテ原作でアレクサンドル・ソクーロフ監督の自由な解釈と翻案によるものなそうだけど、筋を追っているうちにだんだん頭が痛くなって---」
「要するに、お父さんには分からなかったのね」
「そうなのだ。どうも深いところがいまいち----」
「考え込むことなんてないのよ。「ファウスト」も、「カラマーゾフの兄弟」も、「罪と罰」も、「神曲」だって人間の罪は神によって救われるというプロパガンダ小説なのよ」
「それは、また随分大胆な解釈だね」

・読みかけの ファウスト措くや 青嵐 (素粒子)

I leave “Faust” half-read for a short while, because a wind blowing through fresh verdure.

EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2012年6月14日木曜日

梅雨入り The beginning of the rainy season




「ララちゃん、ここに少年の日のお父さんみたいなブロンズ像があるよ」
「なんだか考えこんでるみたいね」
「農家の跡継ぎとして生まれたけど、この先もっと広い将来があるのではないかと考えていた頃だね」


湿潤の 風吹きわたる 青田かな (素粒子)


The moist wind blows hard like tropical monsoon upon a green rice field. The rainy season has come.


EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2012年6月6日水曜日

アマリリス An amaryllis



「庭のアマリリスが咲いて夏めいてきたね、お父さん」
「うーん、不思議だね」
「何が不思議なの?」
「この荒涼とした茫漠たる宇宙の中で地球だけに水も空気もあり、アマリリスの花も咲く。これって、とても不思議なことだと思わないか? ララちゃん」

・アマリリス その紅は 誰が為ぞ (素粒子)

An amaryllis, it blooms red-brilliantly for whom.

EOS40D, EF 50 mm/F1.8II