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2011年4月30日土曜日

遅日 Long spring day


「父さん、今月はブログが進まないね」
「震災以来、郷里の東北を思うとどうにも気持ちが晴れなくてね」
「今日で東北新幹線も復旧したそうだから、希望の光が見え始めたのでは?」
「そうなんだけど、その一方で今になって3月11日の津波で高校の同級生が亡くなったという知らせが入って----」

・友人の 訃報聞きたる 遅日かな (素粒子)

 Long spring day, I was informed of my friend’s death due to the big earthquake and tsunami.

写真は、訃報を象徴するような黒紫のチューリップ
EOS40D, EF24-105mm/F4L IS USM

2011年4月21日木曜日

過ぎゆく春 Spring has passed



「お父さんは、まだぼんやりしているね」
「うん、自分が直接大震災の被害を受けた訳ではないけど、精神的に虚脱感がある。地震と津波、それに深刻化する原子力事故の映像を繰り返し見たからね。
ダンテの神曲の地獄めぐりの100倍もひどいもの」
「TVに評論家が出て来て政府の対応をあげつらうけど----」
「ララちゃん、修羅場で実際に指揮をとったら誰だって100点満点とはいかないものなんだよ」

・行く春や 震災あとの この虚脱 (素粒子)

  After the big earthquake, I become very despondent at the thought because of the calamity and serious accident of nuclear power plant. The spring has passed even though these circumstances.

EOS40D, Sigma105mm/F2.8, macro

2011年4月12日火曜日

桜花 Cherry blossoms



「お父さん、なんだかこの頃ボーっとしているみたい」
「うん。ちょっとね。ララのお姉ちゃんをお嫁にやったからね。これからは、ララの存在感が増すことになるな」
「そんな事を言ってないで、桜が満開だから見に行こうよ!」

・嫁がせて しみじみ見入る 桜かな (素粒子)

 After I married my daughter off to a man, I looked at the blooming cherry blossoms with fixed eyes quietly.

EOS40D, Sigma105mm/F2.8, macro